天使のむすめのこと(26)川の字で寝ることが夢だった。

こんにちは、永嶋泰子です。

むすめが退院したら私にはしたいことがありました。

川の字で寝る。

むすめを真ん中にして…。

冬とはいえ、常温ではむすめの体は傷んでしまいます。

娘は小さな箱に入れて下にはドライアイスを敷き詰め、暖房をつけられない私たちは厚着をしました。

ようやく、ようやく一緒になれた安心感。

もう、目を開くことはないけれど。

泣き声も聞くことはなかったけれど。

夢は叶いました。

誰に邪魔されることなく、ようやく親子一緒になれた瞬間。

普通だったら当たり前に手に入る平凡なことだけれども、しかし私には大きな夢でした。

家族が一緒に過ごすこと。

けれども、残された時間は多くはありませんでした。

むすめの葬儀は年明けの1月4日。

初七日の日。

心の準備は整わぬまま、瞬く間に時間は過ぎてゆきました。

永嶋泰子

タイトルとURLをコピーしました