天使になったあと(21)グリーフ編〜大切なものはポケットにしまって

こんにちは、永嶋泰子です。

さて、2015年9月。

ずっと楽しみにしていた軽井沢2泊3日の旅行がありました。

目的は、星のや軽井沢に宿泊するため。

前年も軽井沢へ行っていたのですが、当時は星のやを「高い!」と思い、別のホテルに宿泊したのです。

しかし、「星のやに一度でいいから泊まってみたいよね」という満場一致の意見で、奮発。

のんびりする目的で星のやに向かったのでした。

軽井沢の澄んだ空気と自然の豊かさに心も体もほぐれ温泉も満喫し、楽しかったのです。

けれどもやはり悲しくなってしまった。

軽井沢は楽しいけれどむすめが生きていたら、きっとここにはいなかっただろうな。

一緒だったらもっと楽しかったはずなのに。

心の安定を取り戻しはじめ悲しみを俯瞰してみれるようになっていたけれど、ふいに、訪れるもの。

帰りのバスで人がいるにもかかわらず、涙がポロポロとこぼれ落ちます。

そのとき夫が「花ちゃんはこのポケットのなかにいるよ」と夫のパーカのポケットを指して慰めてくれたのです。

それは、夫の好きなイースタンユースというインディーズバンドの曲の歌詞にある
「大切なものはポケットにしまって」というフレーズからインスピレーションを得たもの。

「ここにいるから、寂しくないよ」と、暗にそう言ってくれたのでした。

きっと人のいる前で泣く私に慌てたのだと思います。

それでも、そんな夫の優しさが嬉しかった。

すでにむすめを亡くして8ヶ月が過ぎていました。

もはや「花ちゃんのお母さん」と言われることもなく、夫婦ふたりの生活。

そのなかでまるでむすめが生きているかのように、というよりは生きていたら、という前提で

夫とよく話をしていました。

それが、私にとって自分が”母”であったことの証でありむすめが確かに生きていたことを感じさせ、そして夫婦のつながりでもありました。

いま思い出してもかけがえのない大切な、大切な時間でした。

大切なものはポケットにしまって…

いま、むすめはきっと私たち夫婦の心にいます。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

ながながsながな

永嶋泰子

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