こんにちは、永嶋泰子です。

翌週の10月7日に訪れた大学病院。
心拍らしきものがエコーで確認できたものの、
「7週くらいだね。
ちゃんとした心拍を確認できるように来週も来てくださいね。」と慎重な姿勢。
そして、話は今後のことへ。
主治医である2歳年下の女医は婦人科から婦人科に異動していました。
「私は婦人科担当だから、ずっと泰子さんを診ることはできないのね。
いずれは産科の先生に診てもらうことになるけど、
その前に(産婦人科)教授に診てもらえないか聞いてみようと思うんだ。
前回のこともあるし。」
前回、24週で出産となった私はハイリスクを抱える妊婦でした。
「それから前回、早産だったから今回も入院になる可能性があるけれど。
せめて20週以降がいいかなと思ってる。」
不安しかない私は、すぐにでも入院することすら厭わないと考えていました。
けれども、そもそも症状のない入院はできないこと。
さらに最長36週(妊娠10ヶ月)までの入院となると、数ヶ月の病棟生活は”かわいそう”という思いが
あったのだと思います。
そして1週間後の10月14日。
無事に心拍確認。
右の子宮に赤ちゃんがいることが判明。
「右の子宮に赤ちゃんがいるってこと、ちゃんと覚えておいてね。」
と医師に念を押されたのは、双角子宮の人は右の子宮で妊娠しやすいから。

通常、子宮はひとつ。
しかしながら、双角子宮の場合、左右に分かれており、
左の卵巣から排卵された卵は左の子宮のみ、
右の卵巣から排卵された卵は右の子宮のみ、
受精し、着床するのです。
そうして、いくつもの奇跡を乗り越えて、受精、着床した命は
やっと心拍まで確認できたのでした。

永嶋泰子