新しい命と応援されるまで(12)本音が言えた

こんにちは、永嶋泰子です。


大きなターニングポイントは、間違いなく21週1日。

15週から入院して6週間。

主治医に初めて「不安」だと言えたのだから。

実は、それまで助産師さんや看護師さんにはたくさん話を聞いてもらうことはあっても、
医師に「不安」を口にすることができなかったのです。

「長い入院生活ですからね、
ちゃんと吐き出してくださいね」と
初期のころに言われていたにも関わらず、

私の子宮と赤ちゃんを診てくれてるはずにも関わらず、

どうにも心が開けない。

それは、感情的な問題でなく私の心の恐れの問題。

子宮奇形(双角子宮)という欠陥があり、
ただでさえ妊娠を継続することにハンデがあるのに…

多くの患者を診た経験のある医師からしたら

無謀なことをしてると思われてるのではないか。

そもそも、表立って言わないだけで
正期産(37週)まで頑張れる確率は限りなく低いと思っているのではないか。

不安を打ち明けたところで無謀なことをしている、

と勝手に思い込み、打ち明けられなかったのです、心に抱える不安を。

けれども、この日は、もはや平静を装う余裕もなく
ただただどうにかしてほしい、という願いでいっぱいでした。

そして不安だ、ということを医師に言えたことは
私自身が不安であることを認めたことでもあったのです。

本音をようやく言えた。

自分の気持ちに正直になれた、と気づいた瞬間。

心はちょっぴり楽になったのです。

実は、夜間にも関わらず、状態が悪かったからか、帰宅していた主治医と担当の医師が駆けつけてくれたのでした。

点滴の値はかなり上がったもののお腹の張りは落ち着きました。

そして、本音を言えたから気づいた不安の大きな原因。

….

21週は亡くなったむすめのときに切迫早産と言われ入院した週数。

私にとって大きな意味を持つ週数。

また同じことが起きるのではないか、という恐怖。

そう、

子どもを喪う恐怖…。

意識しないようにしていたけれど体はしっかりと覚えていた。

あのときの感覚を。

緊張と恐怖。

「心と体はつながっていますからね。
お腹の張りと心もつながっていますよ」主治医の言葉。

医学的にはお腹の張りと精神的な関係性は立証されていないと聞いたことがあります。

しかし、医学的根拠を信ずる医師でさえ心と体がつながっている、と言ったのは長年の経験でそう感じるできごとが多かったということ。

“ああ、この人はきっといろんな患者さんに向き合ってきたんだな”
と、思ったのです。

“本音”で話す、を意識するようになったのがこの日でもありました。

永嶋泰子

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